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『生物から見た世界』ユクスキュル 岩波文庫

先日Kindleを購入してKindle Unlimitedに加入したので、前から興味のあったこの本が無料だったからまず読んだ。

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本の紹介

ユクスキュルは1864年に生まれたらしいので、この本も古い本になる。そのため、たとえばコウモリとガの関係など様々なことが書かれてあるけど、それら個々の生物についての情報は、より新しい本を読むとか、グーグルで検索するなどしたほうが新しい情報を知ることができる。

環境世界

特異な動物学者ユクスキュルが提起した概念。

特に反省してみる以前には、ひとは、ヒト以外の動物たちも、ヒトのそれと同じ、唯一の客観的世界の内に住み込んでいると考えがちである。

(中略)

一般的にいって、こうした発想が帰結する事柄の一つは、人間中心主義からの脱却であった。実際、ユクスキュルから影響を受けた動物行動学者たちの業績は、それぞれの動物種に固有の行動を、当の動物の環境世界にいわば内在して解明しようとする一面をもっていよう。

岩波 哲学・思想事典

引用

昆虫が好きだったぼくは思わず手にとって開いてみた。戦時中のうすい粗末な紙だったが、何だかおもしろそうな絵がついている。ついひきこまれてしまってページを繰っていった。そのときぼくは中学二年生。説明はとてもむずかしかったが、とにかく動物には世界がどう見えているのかということではなくて、彼らが世界をどう見ているかを述べていることはわかった。

生物から見た世界 翻訳者の日高敏隆さんのあとがきから

多くの昆虫の「死んだふり」はこれで説明できよう。つけまわす敵の知覚世界に昆虫の静止した姿というものがないのであれば、昆虫は「死んだふり」をすることによって、その敵の知覚世界から確実にぬけ落ちてしまい、敵が探しても見つかるはずはないのである。

生物から見た世界

環世界を観察する際、われわれは目的という幻想を捨てることがなにより大切である。それは、設計という観点から動物の生命現象を整理することによってのみ可能である。高等哺乳類のある種の行動は目的にかなった行動であることがいずれ実証されるかもしれないが、目的にかなった行動自体がやはり全体としての自然設計に組みこまれているのである。

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